前回のブログでご紹介した「ホシノ丹沢天然酵母」で、実際にパンを焼いてみましょう。美味しさのポイントは1次発酵ですが、天然酵母の発酵はイーストの場合に比べてとてもゆるやか。ゆっくり時間をかけることで自然な甘みとコク、おいしい皮、豊かな風味を作り出します。また、この発酵のゆるやかさのおかげで、自分の都合に合わせやすいパン作りができます。冷蔵庫に入れておけば発酵はさらにゆるやかになりますから、夜に仕込んで眠っている間に発酵させたり、朝仕込んで長時間外出してもOK。それぞれの生活のリズムに無理なく組み込めるのも、ホシノのパンのいいところですね。
基本のパン生地でマルグリット
材料
強力粉 300g(100%)
塩 3g(1%)
きび砂糖 9g(3%)
生種 18g(6%)
水 165g~180g(55%~60%)
※カッコ内はベーキングパーセンテージ
作り方
- 計量カップに塩、きび砂糖、水(まずは少なめに加えて適宜調整する)、生種を計り入れる。
- ボウルに強力粉を入れ、1を加える。ゴムベラで全体をざっと混ぜ合わせる。
- 生地が大体まとまったら台の上に取り出し、生地をこねる。全体がしっとりとして耳たぶほどに柔らかくなり、表面がなめらかになればこね上がり。
- 表面を張らせるように丸くまとめ、ボウルに入れる。ラップをかけて、1次発酵させる。目安は生地が2~3倍に膨らむまで。25℃の室温で5時間ほど。
- 生地をカードで作業台に取り出し、重さを計り、カードで7個に分割する。生地を手のひらにのせ、表面を張らせるようにして丸める。ひっくり返して底に集まった生地をつまんで閉じる。
- 閉じ目を下にし、ぬれ布巾をかけて室温で15~20分休ませる(ベンチタイム)。
- 18cmのセルクルかケーキ型に軽くバターを塗る。生地をもう一度丸め直して閉じ目をしっかりつまみ、型に並べる。
- 2次発酵(最終発酵)は生地がひと回り膨らむまで。35℃前後で30分が目安(オーブンの発酵機能を使うと便利)。室温でゆっくり発酵させてもよい(コップに湯を入れて生地と一緒に並べ、乾燥しないようにビニールなどをかぶせて1時間くらい)。
- 200~220℃に予熱したオーブンで25分ほど焼く。
しっかりと焼き込んで風味を引き出しましょう。
アドバイス
- 粉はぜひとも国産小麦を使ってください。ホシノ酵母との相性が抜群です。おすすめは北海道産の「春よ恋」と「キタノカオリ」です。
- 1次発酵の温度は25℃~30℃が最適です。発酵を遅らせたい時は冷蔵庫(野菜室)に入れてください。
※発酵時間の目安(ホシノ丹沢酵母使用の場合)
20℃~25℃ 6~8時間
25℃~30℃ 4~6時間
30℃~35℃ 3~4時間
生地をこねる作業は、ホームベーカリーの捏ねる機能を使用すると簡単です。私は長年使っていたニーダーが壊れてしまい、今はフードプロセッサーを使用することがほとんどです。フードプロセッサーの歯をドゥブレードに替え、ワークボールに材料を入れて回すこと90秒!
あっという間にこね上がるので、なかなか手ごねに戻れません(笑)。
パン捏ねのみならず、スコーン生地やクッキー生地もたいていこれを使っています。もちろん料理にも。面倒な仕事をあっという間にこなしてくれる頼もしい存在です。
ホシノ丹沢天然酵母×国産小麦のパンは、ひきが強く、もっちりと噛み応えがあります。
油脂や乳製品を使わなくてもコクがあり、塩は通常の半分、砂糖は少しでも酵母由来のうま味と自然な甘みがあります。ぜひ作ってみてくださいね。