フレッシュな果肉たっぷり 絶品あんずジャム

梅雨時と言えば、梅仕事に精を出す方も多いと思いますが、私は杏仕事に精を出しております。かつて信州に住んでいた頃、あんずは普通にスーパーでも買える身近な果物でした。しかし関西ではほとんど流通がないので、農家さんから直接取り寄せています。旬がとても短いので要注意(7月下旬頃まで)。今年も大量に仕入れて一年分のあんずジャム作りです。

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毎年あんずジャムに使うのは決まって「信山丸」という品種。小ぶりで香りよく酸味もキリリ、絶品あんずジャムになります。

あんずジャムに限らず、美味しいジャムを作る鉄則は、強火でガーッと炊くこと。加熱時間は10分前後が目安です。決して弱火でコトコトではありません。短時間で手軽に、フレッシュ感溢れるジャムを作ってみましょう。

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作り方

生あんず(正味) 800g

グラニュー糖   400g(あんずの重量の50%)

レモン汁     大さじ1

アマレット    大さじ1

下準備

  • あんずを手早く洗い、なり口の部分を取る(手で取れなければ竹串を使う)。
  • ガラス瓶と蓋を洗い、ガラス瓶は120℃のオーブンで10分間、蓋は3分間加熱して、殺菌する。f:id:sconemania:20190710234918j:plain

作り方

  1. あんずを半割にしてから種を取る。f:id:sconemania:20190710234944j:plain
  2. あんずを好みの大きさに刻む。ごろんとした果肉を残したければ4つ割り(写真左)、程よい果肉感と塗りやすさをとるなら8つ割り(写真右)。f:id:sconemania:20190710234959j:plain
  3. グラニュー糖を加え、ざっくりと混ぜ合わせる。時間があればしばらくおいて、あんずの水分を引き出す。f:id:sconemania:20190711083244j:plain
  4. 3を鍋に移し、レモン汁を加えて強火にかける。f:id:sconemania:20190710235102j:plain
  5. 焦げないようにゴムベラで時々かき混ぜる。5分ほどで沸騰してアクがたくさん出てくるので、常にアクを取りながら煮詰める。f:id:sconemania:20190710235126j:plain
  6. 加熱を始めて10分後くらいには、全体的にツヤが出てトロリとしてくる。アマレットを加えてひと煮立ちしたら火を止める。f:id:sconemania:20190710235144j:plain
  7. ジャムが熱いうちに、加熱殺菌した瓶に詰める。f:id:sconemania:20190710235216j:plain瓶の縁いっぱいまで詰め(縁が汚れたら清潔な布でふき取る)、蓋を締めてすぐに逆さまにし、完全に冷めるまでおく。f:id:sconemania:20190710235236j:plain

アドバイス

  • 上記の分量で150mlの瓶約5本分です。
  • 鍋はなるべく表面積の広いものを使いましょう。水分の蒸発が早いので短時間で仕上がります。
  • あんずの重量の50%の砂糖、加熱時間10分程度で、糖度50%前後のジャムに仕上がります。低糖度にしようと思って砂糖の量を控えても、トロミがつくのに時間がかかってしまい、フレッシュ感が損なわれ、果肉も煮崩れすぎてしまいます。砂糖の量を減らすなら、あんずの重量に対して40%くらいまでで、それ以下だとトロミがつきにくく長期保存もできませんので注意してください。
  • レシピにある簡易的な脱気の場合、保存期間は常温で3ヵ月ほどです。1年くらい保存したい場合は、瓶詰め後も加熱しておくと安心です。ジャムを瓶の縁よりちょっと下くらいまで詰めて軽く蓋をし、布巾などを敷いたバットに並べます。熱湯を張って湯煎にし、90℃~100℃のオーブンで20分間加熱。オーブンから取り出し、しっかりと蓋を締めることで真空状態になります。f:id:sconemania:20190710235302j:plain

アマレットは主に杏仁(あんずの種子の中にある核)と、バニラビーンズから抽出したエッセンスなどから作られるイタリアのリキュール。フルーティーで甘い香り(杏仁豆腐でおなじみの香り)が魅力です。仕上げにひとさじ加えると、あんずのフルーティーさが驚くほど引き立ちますので、ぜひとも試してみてください。以前はわざわざあんずの種を金づちでたたいて杏仁を取り出していましたが、アマレットを使うほうがずっと香りもよくてラクです!大きい瓶ですが、アマレットジンジャーやアマレットティーなどに使うと、あっという間になくなってしまいます。

次回はあんずジャムのバリエーションをご紹介します。

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