
蒸し暑くなってくると無性に食べたくなる麩まんじゅう。笹の葉にくるまれた、香りも見た目にも清々しい和菓子です。和菓子と言っても、麩まんじゅうは和菓子屋さんではなく生麩屋さんの領域。生麩は京料理に欠かせない食材なので、京都には生麩屋さんが何軒かあり、一般向けに麩まんじゅうも売っています。今回は京都の御所西にある2軒の生麩屋さんの麩まんじゅうを食べ比べ。1軒目は超有名店、2軒目は超穴場店です。
麩嘉
わざわざここで取り上げるまでもない老舗中の老舗。創業は江戸時代後期(200年くらい前)で麩専門店としては京都最古、かつ麩まんじゅう発祥のお店、宮内庁御用達とのこと。こちらの府庁前が本店で、麩まんじゅうは事前予約が必要です(錦市場と京都伊勢丹にも支店があり、そちらでは予約なしで買えます)。1個226円。
箱を開けると、笹の清々しい上品な香りが漂います。
笹の葉をほどくと、つるんとした三角のおまんじゅう。青のりを練り込んだ生麩でこしあんを包んでいます。
皮(生麩)はもっちりすべすべ、あんは限りなく上品な甘さです。生麩作りには、何よりもきれいな水がたくさん必要だそうで、この麩まんじゅうも出来上がりを井戸水で冷やすのだそうです。この美味しさは地下水が豊富な京都の恵みですね。
京生麩 大野
京都ブライトンホテルを少し北に上がって、新町通の東側にお店があります。お店と言っても小売りメインではなく、ショーケースはないし表には暖簾しか掛かってないので、ちょっと入りにくい感じですが…。
暖簾をくぐって声を掛けると、中からとても感じのよいご主人が出てきて親切に対応してくださいます。こちらでは有名な料亭に卸すものと同じ生麩や湯葉、麩まんじゅうを一般にも小売りしてもらえます。しかも直売価格!うれしいですね。
笹まき麩(麩まんじゅう) 5個入り780円(1個156円)
袋を開けると、とても豊かな笹の香り。そして生麩に練り込まれた青のりの風味も一段と濃いです。
こしあんも自家製、生麩の皮はもちろんつるつるもちもちの美味しさです。
食べ比べると、麩嘉は生麩の食感重視、大野は笹や青のりの風味が際立っていて、それぞれに良さがあります。体裁や価格を考えると、ちょっとした手土産には麩嘉、自分用にはやっぱり大野さんですね。帰り際、ご迷惑でなければ…と、保冷剤代わりに冷凍おから(湯葉も作ってらっしゃるので)を分けてくれました。「おまけ」に弱い私です…。
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麩嘉
住所:京都市上京区西洞院通椹木町上ル東裏辻町413
TEL:075-231-1584
営業時間:9;00~17:00
定休日:月曜日
京生麩大野
住所:京都市上京区新町通一条上ル
TEL:075-431-4091
営業時間:8:30~17:30
定休日:日曜日、祝日
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